はじめに:坪単価だけで計算すると失敗する?
「実家を解体しようと思うけど、いくらかかるか見当もつかない」
「ネットで『坪単価』を調べたけど、実際の見積もりと全然違ったらどうしよう」
解体工事を検討する際、最初にして最大の壁となるのが「費用の不透明さ」です。
スーパーの商品と違い、解体工事には「定価」がありません。全く同じ広さ(坪数)の家でも、建っている場所や条件によって、費用が100万円以上変わることも珍しくないのです。
今回は、群馬県みどり市・桐生市を中心に数多くの解体実績を持つ株式会社高草木が、「解体費用の相場(目安)」と、見積もり額を左右する「変動要因」について、プロの視点から包み隠さず解説します。
前回の記事で「空き家を放置するリスク」について解説しました。まだお読みでない方はこちらをご覧ください。
【みどり市・桐生市】実家が「空き家」のままは危険?固定資産税が6倍になる「特定空家」のリスクとは
解体費用の目安(坪単価の相場)

まず、解体費用のベースとなるのは「建物の構造」と「延床面積(坪数)」です。
構造が頑丈であればあるほど、壊すのに手間と機材が必要になるため、費用は高くなります。
ここ数年の群馬県エリアにおける、構造別の解体費用相場(坪単価)は以下の通りです。
※あくまで目安であり、立地条件や廃棄物処理費の高騰により変動します。
1. 木造住宅(一般的な一軒家)
- 目安:30,000円 ~ 50,000円 / 坪
日本の一戸建てで最も多いのが木造です。鉄骨やRCに比べれば壊しやすいため、単価は最も安くなります。
(例:30坪の木造住宅 × 4万円 = 約120万円 + 付帯工事費)
2. 鉄骨造(S造・軽量鉄骨)
- 目安:40,000円 ~ 60,000円 / 坪
柱や梁に鉄骨が使われている建物です。頑丈なため、専用のカッター(鉄骨切断機)が付いた重機が必要になります。また、廃材としての鉄の処分費(リサイクル費)も関わってきます。
3. RC造(鉄筋コンクリート)
- 目安:60,000円 ~ 80,000円 / 坪
マンションやビル、頑丈な豪邸などに使われる構造です。コンクリートの中に鉄筋が通っているため非常に強固です。大型の重機と高度な技術が必要となり、コンクリートガラの処分費もかさむため、費用は最も高額になります。
見積もりが「高くなる」3つの条件

「うちは木造だから安く済むはず」と思って見積もりを取ったら、予想以上に高かった……というケースがあります。
実は、先ほどの坪単価はあくまで「建物本体を壊す費用」です。ここに追加される「付帯条件」こそが、費用の総額を決めます。
1. 道が狭く、重機が入らない(手壊し解体)
これが一番大きな要因です。
解体工事は通常、ショベルカーなどの重機を使って一気に壊します。しかし、敷地までの道路が狭かったり、階段しかなかったりして重機が入らない場合、職人が手作業で解体(手壊し)することになります。
「工期が伸びる + 人件費が増える」ため、費用が相場の1.5倍~2倍近くになることもあります。
2. 家財道具(残置物)がそのまま残っている
タンス、ソファ、布団、衣類、食器などの家財道具(残置物)を業者に処分してもらうと、「産業廃棄物」として処理しなければならず、処分費が非常に高くなります。
(※家庭ゴミとして捨てれば無料~数百円で済むものが、業者を通すと高額になります)
3. ブロック塀・庭木・物置などの撤去が多い
建物以外にも、ブロック塀の撤去や、大きな庭木の伐採・抜根、カーポートの撤去などがある場合、それぞれに別途費用がかかります。これを「付帯工事費」と呼びます。
逆に、費用を「安く抑える」コツはある?

条件を変えることは難しいですが、お客様の工夫次第で費用を抑えるポイントはあります。
自分で捨てられるゴミは捨てる
先ほどお伝えした通り、家の中のゴミ(残置物)は費用の大きなウェイトを占めます。
自治体のクリーンセンターへ持ち込んだり、粗大ゴミ回収を利用したりして、解体工事の前に「家の中を空っぽ」にしておくと、見積もり額はグッと下がります。
(※木材や作り付けの家具などは、解体と一緒に壊した方が安い場合もあるので、無理のない範囲でOKです)
補助金制度を確認する
前回の記事でも触れましたが、みどり市や桐生市では、条件によって解体費用の補助金が出る場合があります。私たちのような地元の業者であれば、対象エリアかどうかのアドバイスも可能です。
そして最も重要なのが「業者選び」です
実は、全く同じ条件・同じ建物の解体でも、「どこに発注するか」だけで、数十万円単位で費用が変わることをご存じでしょうか?
「大手ハウスメーカーだから安心だろう」
「リフォーム会社に紹介してもらおう」
そう考えて依頼先を決めてしまうと、知らず知らずのうちに「余計な手数料(中間マージン)」を払っている可能性があります。
まとめ:高草木ならRC解体も自社対応
解体費用の仕組みについて解説しました。
- 費用は「構造」×「坪数」+「立地条件・付帯工事」で決まる。
- 重機が入らない場所や、残置物が多いと費用は上がる。
- 家の中を片付けておくことが、コストダウンの第一歩。
私たち株式会社高草木は、木造住宅はもちろん、解体難易度の高い「鉄骨造」や「RC造」の解体工事も得意としています。
自社で大型重機を保有しているため、リース代を抑えた適正価格での施工が可能です。
さて、最後に少し触れた「業者選びで費用が変わる」という話。
なぜ、頼む会社によって金額に差が出るのでしょうか? そのカラクリを知っているかどうかで、解体工事の満足度は大きく変わります。
次回は、業界の裏側とも言える「ハウスメーカー経由 vs 地元業者の直接発注」について、中間マージンの仕組みを交えて解説します。
これを読むだけで、見積もりの見方がガラリと変わるはずです。
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