【みどり市・桐生市】実家が「空き家」のままは危険?固定資産税が6倍になる「特定空家」のリスクとは

はじめに:実家の「これから」に悩んでいませんか?

「両親が施設に入って、実家が空き家になってしまった」

「相続したけれど、自分たちは遠方に住んでいて戻る予定がない」

「解体するにも費用がかかるし、とりあえずそのままにしている」


群馬県みどり市や桐生市にお住まいの方、あるいはご実家がある方から、このようなご相談をいただくことが年々増えています。長年住み慣れた愛着のある家ですから、「壊すのは忍びない」「荷物の片付けも大変だ」と、決断を先延ばしにしてしまう気持ちは痛いほどよく分かります。


しかし、建設業のプロとして、そして地域に根差す企業としてはっきり申し上げなければならないことがあります。

それは、「空き家の放置は、所有者様にとって百害あって一利なし」ということです。


誰も住んでいない家は驚くほどのスピードで傷みます。さらに近年では法律が改正され、適切な管理がされていない空き家は固定資産税が最大6倍に跳ね上がるリスクも出てきました。


今回は、私たち株式会社高草木が、みどり市・桐生市エリアの事例も踏まえながら、「空き家を放置するリスク」と「特定空家」という制度について分かりやすく解説します。



なぜ今、行政は「空き家」に厳しいのか?

街を歩いていると、庭木が伸び放題になっていたり、瓦が崩れそうになっていたりする古い家を見かけることはないでしょうか?

現在、日本全国で空き家の増加が社会問題となっており、みどり市や桐生市も例外ではありません。そのため、国や自治体は「空き家対策特別措置法」という法律を作り、管理されていない空き家に対して厳しい姿勢で臨むようになっています。


なぜそこまで厳しく管理を求めるのでしょうか?それは、放置された空き家が近隣住民にとって「危険な存在」になり得るからです。


1. 建物の倒壊・部材落下の危険

木造住宅は、風を通さないと湿気がこもり、シロアリ被害や腐食が進みます。

特に群馬県は「空っ風」が強く、台風シーズンでなくても強風が吹く地域です。朽ちた屋根瓦やトタンが強風で飛び、隣の家の窓ガラスを割ったり、通行人に怪我をさせたりする事故が現実に起きています。

万が一、他人に怪我をさせてしまった場合、所有者であるあなたに多額の損害賠償責任が発生する可能性があります。


2. 防犯・防災上のリスク

人の目がない空き家は、犯罪の温床になりやすい場所です。

  • 不法侵入や不法投棄のターゲットになる
  • 枯れ草やゴミに放火され、火災が発生する

特に放火のリスクは深刻です。もし自分の管理不足で火災が発生し、近隣へ延焼してしまったら……と考えると、放置しておくことの怖さが分かるかと思います。


3. 衛生環境の悪化

手入れされていない庭は、雑草や害虫の天国です。夏場にはスズメバチが巣を作ったり、野良猫やハクビシンが住み着いて糞尿被害が出たりします。

「隣の空き家の枝が自分の敷地に入ってきている」「虫がひどくて窓を開けられない」といったクレームは、ご近所トラブルの代表例です。



無視できない「特定空家」の指定と税金の話

「うちはまだ大丈夫」「たまに見に行っているから」と思っていても、法律の基準は意外とシビアです。

自治体から「特定空家(とくていあきや)」に指定されると、経済的な負担が一気に増えることになります。


「特定空家」とは何か?

特定空家とは、簡単に言うと「このまま放置しておくと危険、または有害である」と自治体が判断した空き家のことです。

具体的には以下の4つの状態のいずれかに当てはまると認定されます。


  1. 倒壊など著しく保安上危険となるおそれがある状態
  2. 著しく衛生上有害となるおそれがある状態(ゴミ屋敷など)
  3. 適切な管理が行われておらず、著しく景観を損なっている状態
  4. その他、周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態


例えば、「屋根が変形している」「窓ガラスが割れたまま」「立木が道路にはみ出している」といった状態は、特定空家予備軍と言えます。


固定資産税の優遇措置(1/6)がなくなる

ここが今回の記事で一番お伝えしたいポイントです。

通常、住宅が建っている土地(住宅用地)には、「固定資産税を6分の1に減額する」という特例措置が適用されています。これがあるおかげで、古い家が建っていれば、土地の税金は安く済んでいました。


しかし、特定空家に指定され、自治体からの「勧告」を受けると、この特例措置が解除されます。

つまり、土地にかかる固定資産税が元の金額に戻り、実質6倍(最大)になってしまうのです。


【シミュレーション例】
これまで年間 5万円 だった固定資産税が…
特定空家に認定されると ⇒ 年間 30万円 に激増!?


何も生み出さない不動産に対して、毎年これだけの維持費がかかり続けるのは大きな痛手ではないでしょうか。

さらに、最終的に行政代執行(強制的な解体)が行われた場合、解体費用は全額所有者に請求されます。今の法律では「放置して逃げ切る」ことは不可能です。



解体か?売却か?活用か?まずは選択肢を整理しよう

では、リスクを回避するためにどうすれば良いのでしょうか。主な選択肢は3つあります。


1. リフォームして住む・貸す

建物の状態が良ければ、リフォームして賃貸に出すことも可能です。ただ、水回りや耐震補強など、大掛かりな修繕が必要になるケースが多く、初期投資の回収に時間がかかることがあります。


2. 現況のまま売却する(古家付き土地)

家を残したまま売りに出す方法です。解体費用をかけずに手放せるメリットがありますが、買い手からすると「購入後に自分で解体費用を負担しなければならない」ため、相場より大幅に安く買い叩かれるか、そもそも買い手がつかないケースが、みどり市・桐生市エリアでは多く見受けられます。


3. 解体して「更地」にする

最も現実的かつ、資産価値を維持しやすい方法です。

更地にすることで、買い手はすぐに新築工事に入れるため、土地として売却しやすくなります。

また、売れるまでの間も、私たち高草木のような土木会社に依頼して駐車場(アスファルト・砂利敷き)として整備し、収益化することも可能です。


「固定資産税が高くなるのが嫌だから解体しない」という方もいらっしゃいますが、先ほどご説明した通り、管理不全で「特定空家」になれば結局税金は上がります。

将来的なトラブルの種を摘み、気持ちを整理するためにも、「自主的な解体」は非常に前向きな選択肢です。



みどり市・桐生市の「解体補助金」について

「解体したいけど、費用が心配…」

そんな方のために、自治体によっては「空き家解体費用の補助金制度」を設けている場合があります。


例えば、過去には「老朽空き家解体工事補助金」として、解体費用の一部(数十万円程度)が助成されるケースがありました。

ただし、こうした補助金は以下の点に注意が必要です。

  • 年度ごとに予算が決まっており、早いもの勝ちになることが多い。
  • 「昭和56年以前の建物であること」「耐震性がないこと」など、条件が細かい。
  • 工事契約の前に申請しなければならない。


株式会社高草木では、こうした「補助金の申請サポート」や、役所への確認業務もお手伝い可能です。

私たちは長年、みどり市・桐生市の公共工事を請け負ってきた実績があり、行政の手続きや地域のルールに精通しています。「この家は補助金の対象になるかな?」といった疑問も、お気軽にご相談ください。


まとめ:放置はリスク。まずは「費用を知る」ことから

今回は、空き家を放置するリスクと特定空家制度について解説しました。


  • 空き家の放置は、倒壊や火災など他人に被害を与えるリスクがある。
  • 「特定空家」に指定されると、固定資産税が最大6倍になる。
  • 更地にした方が、売却もしやすくトラブルも防げる。


思い出の詰まったご実家だからこそ、ボロボロになって行政から指導を受けるような姿にはしたくないはずです。

まずは一度、「解体する場合、いくらかかるのか?」を知ることから始めてみませんか?


「でも、解体工事って数百万円かかるイメージがある…」

「どうせ頼むなら、少しでも安く抑えたい」


そうお考えの方へ。実は解体費用は、依頼する「業者の選び方」「建物の条件」によって大きく変わります。

次回は、皆さんが一番気になる「解体費用の相場と、安く抑えるためのポイント」について、包み隠さず解説します。


株式会社高草木では、解体工事のお見積りや現地調査を無料で行っています。

「まずは金額だけ知りたい」というご相談も大歓迎ですので、お気軽にお問い合わせください。



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